栃木県過労死弁護団は,過労死問題に取り組むことを目的に栃木県の弁護士が結成した団体です。私たちは、全国各地の過労死問題に取り組む弁護団が参加している過労死弁護団全国連絡会議に加わり、過労死110番の活動をおこなっています。
また、過労死問題に関する情報の共有・研鑽のための例会を開催し,過労死等防止対策推進シンポジウムの企画協力などの過労死防止活動を行っています。過重労働・長時間労働が原因で発症し、死亡したり障害を負ったりした場合、それが「業務上」と認められれば労災保険による補償が受けられます。また、そのような事態を引き起こした企業に責任があれば損害賠償が認められます。
過労死等の事案が発生した場合には、被害の回復を図るとともに、企業の責任を明らかにして再発防止につなげていくことが重要です。しかし、被害者や遺族自身が、労災保険や損害賠償の請求をおこなうことは決して容易なことではありません。
私たちは、過労死等の被害者や遺族の方の相談にのり、労災保険の申請や損害賠償等の裁判に、弁護士として関与してきました。 過労死等が多発し大きな社会問題となってきたため、2014年に過労死等の防止を目的とする「過労死等防止対策推進法」が成立し施行されましたが、その後も過労死や過労自殺等が起き続けています。過労死等が発生した場合、本人はもとより大切な働き手を失った家族の悲惨さは言うまでもありません。
私たちは、過労死等をなくそうとする人たちと協力しながら、被害の回復と更なる被害の発生防止のために努力していきます。
弁護団長 高橋信正 栃木県弁護士会所属